宝印刷株式会社様は、情報化時代の新たなディスクロージャー(企業内容開示)やIRサービスを「e-Disclosure Solutions」と呼び、それらに関わる問題解決を提供するサービスに全力を挙げて取組んでいる会社です。主な業務内容は、ディスクロージャー関連のコンサルティング、制作・印刷、ソフトウェアの開発・販売、及び関連セミナーの開催、書籍の制作などとなっています。
プライバシーマークを取得するきっかけは何でしたか ?
個人情報の重要性を認識するとともに、適切に取扱うための体制を確立し、お客様の信頼に応えるため、2005年3月にプライバシーマークの認証取得をいたしました。
構築・運用において苦労したところ、また、創意工夫したところはありますか?
当社は平成3年に上場し、その際に業務フローや社内規程等を作成しました。また、ISO9001、14001、FSC森林認証などと統合して「CSR運営マニュアル」を作成していますので、各規格間での整合性や、上位規程と下位規程の整合性を合わせたり、現場に落とし込んでいくのに苦心しました。ただ、委託先の監督で製造現場でのQMSノウハウを活用したり、教育、監査も回を重ねるごとに効率化が図られるようになってきています。マネジメントレビューも統合で半期ごとに実施していますが、活性化してきています。
審査について教えてください。
取得及び1回目の更新はJIPDEC((財)日本情報処理開発協会)でしたが、2回目の更新からは、当社が日本印刷産業連合会の会員企業であることから、審査機関を「日本印刷産業連合会プライバシーマーク審査センター」に変更しました。平成21年6月26日の審査委員会にて更新申請が認定されました。当社は東京本社の他に13拠点あり、今回の現地審査は2日間で東京本社と大阪支店、それに大阪支店別館工場にて受審しました。更新時からは書類審査時期は決まっていますが、当社では部門も多く各部門からの各種記録類の提出が遅れがちとなっていますので今後は、これらを考慮して予定より早めのスケジュールを組んで行こうと思います。但し、この記事を社員がみていると更に早めに設定しなくてはなりませんね(笑)。
バルクのコンサルティングについてコメントがあれば聞かせてください。
各種規程類やリスク分析ツール「V FOLIO」を提供して貰い、助言を受けながら進めていきました。リスク分析に関しては、当社の意向をくんでもらう為にコンサルタントへ積極的に意見を出して手直しをしてもらいました。更新時も「V FOLIO」をベースにリスク分析を実施しており、更新は外部の手を借りずに自力で実施することができました。また、審査機関を変更する際にも、バルクさんから審査機関の特徴などについてアドバイスを聞くことができ、安心して審査に望めました。
今後の維持、更新に向けて考えていることはありますか?
従業者が700名近くの為、教育について今後は集合教育以外に、場所と時間の融通がきくeラーニングなども検討としていきたいと考えています。また、単にルールがあるから守るというだけでなく、その精神を重視して、魂のこもったPMSにすること、そしてCSR経営の徹底により、社員1人1人が適正な活動をして、ステークホルダーの信頼を勝ち得ていきたいと思っています。
ありがとうございました。