紹介料目的で患者186人分のデータ不正持ち出し 元職員に罰金50万円を求刑

長野県松本市「相澤病院」において、退職した元職員が患者の個人情報や医療情報を不正に持ち出していたとして不正競争防止法違反の求刑となっている。

臨床工学技士として勤務していた当該元職員は、相澤病院の管理するパソコンから患者のデータを不正に持ち出しており、調査に対して「転職先の施設に患者を勧誘して、10万円の紹介料を得ていた」、「通院で困っている患者のため、送迎サービスのある施設を紹介したかった」などと説明している。
不正に取得していたデータは透析患者186人分の個人情報で、USBメモリを使ってコピーしていたとのこと。
地方裁判での検察側からの主張は「秘密保持契約への違反と金銭を目的とした転職、これにより相澤病院の社会的信用の失墜は重大」として懲役1年6か月と罰金50万円を求刑、弁護側は病院内の機密情報の管理体制不足への問題を指摘し、元職員が十分に反省している点を考慮して執行猶予付きの判決をそれぞれ求めた。
最終判決は12月7日に決まる。

【参考記事】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20231115/1010028767.html
https://www.abn-tv.co.jp/news-abn/?detail=00036606